 | インクルーシブデザインの考え方に基づき
《セイコーウオッチ》 年齢や能力に関係なく幅広い人々のニーズを反映し、製品やサービスを考案していくデザイン手法「インクルーシブデザイン」が、高齢者や障害者の社会参加が国際的に進んでいる近年において、その重要性が更に高まっていることから、セイコーウオッチ鰍ヘ、視覚障害者団体へのヒアリングを実施。インクルーシブデザインの考え方に基づき11年ぶりに刷新された視覚障害者に向けた音声デジタルウオッチが、12月11日に販売される。さらに、アクティブなスポーツシーンにも使いやすいモデルが新たにラインアップに加 わり、計3モデルが展開される。 セイコーの視覚障害者向け時計の開発の歴史は、1939年(昭和14年)まで遡る。戦時中に負傷した軍人将校のために、開閉する蓋を設けた提時計タイプの触読時計を開発、提供した。 その後、1966年(昭和41年)に初の腕時計タイプの触読時計、1979年(昭和54年)に世界初のクオーツ式腕時計タイプの触読時計、そして1998年(平成10年)には初の音声デジタルウオッチを発売した。 音声デジタルウオッチは、ボタンを押すだけで音声が流れ、簡単に時間がわかる時計として、触読時計と並び視覚障害者の多くが使用している。現在時刻に加え、アラーム時刻、ストップウオッチの経過時間なども音声で知らせ、時刻修正を行う際にも、音声で案内する機能が備わっている。スポーツを楽しむために、 腕なじみの良いシリコンバンドを採用したモデルをラインアッ プに追加 。現代的にシンプルな円錐形のケースデザインに変更し、4時位置に溝を設けてスピークボタンを判別しやすく、それ以外のボタンにはガードを設けて誤作動を防止する仕様に改良された。なお、これらの点が評価され、音声デジタルウオッチは「2020年度グッドデザイン賞」に輝いている。価格は1万8700円(税込)。 触読時計は、音声デジタルウオッチと同じ、視覚障害者向けの時計で、ダイヤル上の時針・分針・アワーマークに直接触れることで、時刻を読み取る仕組み。 音声デジタルウオッチ同様、インクルーシブデザインの考え方に基づき25年ぶりにリニューアルした、男女向け計5モデルが今年の9月に発売された。女性向けのピンクダイヤルとボルドー色の革バンドモデルを組み合わせたモデルが登場するなど、よりおしゃれに着けこなしたいという視覚障害者へのヒアリングが活かされている。 https://www.seikowatches.com/ |
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