 | 東京眼鏡販売店協同組合
東京眼鏡販売店協同組合(白山聡一理事長)が、10月1日「めがねの日」に、上野不忍池弁天堂で行った「第7回めがね供養会」での代表者祭文をここで紹介したい。 『我が国にメガネが渡来して以来、四百七十余年の時が流れ、その間諸先輩の絶え間ない研究と改良により、メガネフレームもレンズも大いに進化し、いまや生活のあらゆるシーンで誰もが違和感なくメガネを装用し、快適な視覚を享受できるようになりました。 視るということを保証する生業は、眼科医療を筆頭に様々ありますが、メガネは最も広く知られた補正道具です。それ故に永きにわたり装用者一人一人の生活の中で苦楽をともに過ごし、その役割を終えたメガネに対し心より感謝を申し上げます。 我々日本人は古来より、生き物だけでなく万物に霊魂が宿ると考え、生活に関わるあらゆる物に敬意と感謝を表す習慣があります。ともに過ごし、豊かな生活をもたらしてくれた愛着ある メガネ、人間とメガネの関係はもはや体の一部の関係にあり、そのメガネの行く末を最後まで見届けることは、メガネを調整したメガネ店の務めであると考え、私たちは6年前よりこの「供 養会」を開催して参りました。 回を重ねるごとに、各関係者よりその趣旨にご賛同いただき、いまでは荼毘に付すには惜しい良品については、もう一度メガネとして再利用しております。 昨年度、第6回供養会では、供養を終えたメガネを当組合と学校法人東京眼鏡学園・東京眼鏡専門学校との産学協働事業によって良品選別や補修作業を行ったうえで、当組合員がスリランカへ渡航し、現地にて約52個のメガネ寄贈事業を実行いたしました。 私たち東京眼鏡販売店協同組合は、毎年春に行っている業界物故者追善供養と合わせ、ここ不忍池弁天堂のメガネ碑の御前に、メガネに関わるヒトとモノへの感謝と追悼の誠をささげ、我が国の眼鏡関連産業のますますの発展を祈願するとともに、メガネが国民のQOL(クオリティオブライフ:生活の質)の向上に欠かせぬQOV(クオリティオブビジョン:視ることの質)の役に立つものであり続けるよう努力いたしますことをお誓い申し上げ、祭文とさせていただきます』。 ご住職は、「モノに命が宿ると思うか。目に見えることだけが全てだろうか。目に見えないことは、信じること。そして感謝すること。ここでは感謝されたメガネを供養する。感謝されたメ ガネが再利用されたとき、その思いは伝わることでしょう。再利用した人は喜ぶはずです。モノにも思いは宿るということ。」などと語りかけた。 http://www.megane.or.jp/ |
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