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01/01(Mon) I~PRIMO Nanjing IFC Store」1月3日オープン
ブライダルリング専門店のアイプリモ南京市に

ブライダルジュエリーの企画・販売事業で国内外に135店舗を展開するプリモグローバルホールディングス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:澤野直樹)は、中華人民共和国の南京市で1月3日(水)に新規開業する高級商業施設「南京国金中心IFC(Nanjing IFC)」に出店し、南京市として3店舗目となる「I-PRIMO Nanjing IFC Store」を同日にオープンします。同店はアジア諸国での販路拡大を進める同社の中国本土事業において、17都市31店舗目の出店となります。

中国本土では日本のジュエリーブランドの高品質な商品への信頼感が強く、ハイブランドとしてのイメージを持たれています。中国本土での同社の購買層は日本国内店舗と同様の20代から30代のブライダルカップルだが、平均購買価格は日本と比較して高く、一生に一度の買い物であるブライダルリングの品質へのこだわりを感じられます。同社は、2016年から中国本土での展開を初め、南京市においては2021年に1店舗目、2022年に2店舗目をオープンしてきました。日本ブランドの高品質な商品を実際に見て手に取った上で購入したいというお客が多くいることと、中国市場における更なるプレゼンス向上のため3店舗目を出店することにしたものです。

南京市は江蘇省の省都であり、人口はおよそ740万人(※)。中国四大古都のひとつであり、上海市から高速鉄道で直結していることから、国内外より多くの観光客も訪れています。南京市の2022年の年間婚姻組数はおよそ6万組、可処分所得も一級都市の広州・深圳と同等の水準にあるため、魅力的なブライダルマーケットとなっており、今回の出店により更なるブランド価値の向上が期待できます。
「世界でたったひとつ」のブライダルリングをお届けするセレクトオーダースタイルや、お客様一人ひとりのニーズに合わせたきめ細やかなパーソナルサポートを提供するプリモグローバルホールディングス株式会社の強みが中国市場のお客様にも受け入れられていることから、「南京国金中心IFC(Nanjing IFC)」への出店が実現しました。こちらは1月3日に新規開業する注目の大型高級商業施設で、南京市の中でも最大級のインターナショナルブランド誘致数を誇り、感度の高いお客様のご来店が予想されます。館内にはおよそ300店が軒を連ね、宝飾ブランドも多数出店をしていることから、ブライダルリングを探すお客様による買い回り効果が期待できます。また地下鉄第2号線・10号線が乗り入れる「元通・華夏銀行駅」に直結していることからアクセスも非常に良く、更なる認知拡大が見込まれます。
https://www.primoghd.co.jp/ja/index.html

12/29(Fri) 「Dandelion-fluff〜平和と挑戦〜」グランプリに輝いた
2023年に「JJAジュエリーデザインアワード」でグランプリ・内閣総理大臣賞を獲得

アトリエ・ド・モバラ製作の新作

それを象徴するのが、2023年に「JJAジュエリーデザインアワード」でグランプリ・内閣総理大臣賞を獲得した、アトリエ・ド・モバラで製作の「Dandelion-fluff〜平和と挑戦〜」だ。
 アトリエ・ド・モバラに所属のデザイナー渡部笑美さんによるリングの作品は、ファッション性に富み、指先から手首までのラインに華やかな広がりを見せていると評価された。
想いを込めたデザインを出したのは渡部さんだが、業務時間外の限られた中で、それぞれのパートに適した人たちが手分けして作り上げ、アトリエ・ド・モバラの力を結集した作品が完成した時は拍手が沸き起こったそうだ。全員の想いを込めて完成した作品の結果がグランプリとなったが、社員70人の技術力の高さの証明と自信に繋がったことが喜びとなっている。

積極的な挑戦

 アトリエ・ド・モバラで生産される製品は、ファッションの流行とシーズン性を意識した自社デザイン・自社工業生産によるMade in Japanの高品質商品がほとんどで、有名百貨店の宝飾売場や全国展開している小売専門店には、同工場の製品が数多く並んでいる。
ナガホリは、時代の流れや世の中の変化にも負けることなく強固な経営基盤を築いており、歴史を大切にしながら、インポートブランドのライセンス取得、自社ブランド「NADIA」「LA SOMA」などの展開はじめ事業拡大に向けて積極的に挑んでいる。
 ジュエリー業界をリードする企業として、購入者の心を豊かにするジュエリーづくりと真摯に向き合っている。現在の同社にとっての主要なマーケットは日本国内だが、これからは海外やECの分野にも販路を広げ、広く世界市場も求めていくことを視野に入れている。
 また、自ら行動すれば、やりたいこと、夢や目標が実現できる環境を備えており、好奇心旺盛でチャレンジ精神にあふれる人材を常に求めている。人生の新たなステージを求める多くの若者が毎年ナガホリの扉をたたいている。

技術と感性を信じること

 日本の宝飾文化はこれからまだまだ成熟する。日本にも誇るべき独自の宝飾装身具文化がある。日本の伝統をこれからの時代に合わせた日本の宝飾品で世界に広めるチャンスはこれからだ。日本独自の技術や感性は世界でも受け入れられる。必要な技術も備わっている。世界は広い。視野を広く持ち、日本独自のジュエリー文化をこれから築いて行くのならば、日本独自の技術と感性を信じて、挑戦あるのみ。国内市場の活性化を取り戻すとともに、海外市場へも広げたい。
https://www.nagahori.co.jp/corporate/office

12/29(Fri) アトリエ・ド・モバラから感じる世界への可能性
海外市場へ広げたい日本の技術と感性豊かな独自の宝飾文化

日本の宝飾文化

 日本のジュエリーの歴史は、さほど長くはないが古来より、身近な素材や高貴な材料で装身具を作り、身体や髪、衣服を飾る文化を謳歌してきた。
 災いから身を守るお守りとして、身分や地位を表すため、同族の印などから始まり、首飾りや、腕輪、耳飾り、指輪、かんざしなど身に着ける文化がその時代とともに継承されてきている。「和」もあれば「洋」もあり、様々な地域の装身具を取り入れているのは日本らしいが、令和の時代は消費国から産業国へ移る時。日本には美しい文化と伝統を背景に、高い技術力とデザイン力を誇る数多くのクリエイターが存在する。これまでに磨いてきた感性と高い日本の技術力で海外へ出て行く時である。今こそ日本の宝飾文化の伝統と革新的な技術力を世界へ発信していくチャンスが広がっている。

文化に貢献するナガホリ

 日本のジュエリー産業をリードする潟iガホリ(東京都台東区、長堀慶太社長)は、1962年の創業当時より「ジュエリーを通じて生活者の高い文化生活に貢献する」ことを基本理念に掲げ、顧客に最高の価値と満足を届けることを目指している。素材の買い付けから製造、リテールサポートまでを一貫して担う体制を構築し、取引先のニーズに合った品質の高いジュエリーを提供できることで、信頼される会社であり続けることに尽力している企業だ。
 また自社工場を複数持ち、一貫体制を築いているジュエリー業界では数少ない企業である。調達から製造、そして販売までの一連の工程を自社内で完結でき、川上から川下までどの工程にも携われるチャンスがあることで、社員の幅広い希望をかなえられるトータル的にも大きく成長できる環境が整っている。

アトリエ・ド・モバラ

 OEMから始まったアトリエ・ド・モバラ(茂原工場:千葉県茂原市)は、東京から車で約1時間30分。自然豊かな工場団地の一角にある。
 最新のCADシステムが導入され、原型制作から熟練の技術者による石留めまで製造工程と出荷前の検査まですべての業務を一貫して行い、国内最高峰の品質管理体制を築いている。
 年間300を超えるジュエリーのデザイン開発には、自社デザイナーと商品開発専任スタッフが当たる。長年のジュエリーづくりによって自社内で蓄積したノウハウこそが大きな強みであり、時代が変わっても安定したクオリティを維持し続けられる経験を備えている。  さらに国家資格「貴金属装身具製作技能士」を取得した社員が多数在籍しており、デザイナーによって丁寧に描かれたデザインが職人の手によって形にされる。オリジナリティあふれる企画であっても熟練の技で表現することを可能にしている。工場内は、商品本部茂原工場工場長の隅田豊宏氏が案内してくれた。
 工場はデザイン室、原型・キャスト室、ヤスリ仕上室、(計量室)、バフ仕上室、石留室、鍛造室、電解室、バレル室、検査室と分けられ、それぞれの箇所で担当者が責任をもって作業している。その一連の作業も徹底した品質管理が行われ、一つの作業が終わるごとの重さチェックも欠かさない。茂原工場には約70名の社員が働いているが、専門学校の卒業生だけではなく、未経験の若者からパートタイムを希望する主婦まで幅広い層からの就職希望者が訪れるのも特長だ。社員寮も完備。そのため一から丁寧に教える教育係がいる。
 茂原工場の平均年齢は40歳くらいと若い。やる気がある人が多いとのことで、平均して覚えるのは皆早いという。大切にしていることは、次の工程に配慮した効率のよい渡し方を考えること。注文が入ると、はじめに一連の流れの時間を工程ごとに計算し、合計時間を割り出す。その工程表に沿って一連の作業が進められるが、それぞれが慣れれば慣れるほど捗り時間短縮に繋がる。逆に技を追求しすぎるが故に必要以上に時間をかけてしまうこともあるそうだが、真面目に取り組む姿勢あってのことで、特にマイナス要因にはならないというのも管理が行き届いているからこそであろう。
 一連の作業をただこなすことなく、社員一人ひとりが考 えることでプロフェッショナルとしての力を磨き、各工程を理解し知識を深める。実戦でスキルを磨き、ステップアップを実現している。現段階でスキルや経験が足りなくても、入社後の研修などを通して、誰もがプロとして活躍できる可能性を引き出してくれる取り組みが行われている。カリキュ ラムに基づいたプログラムがあり、個人成績なども出る。もちろん資格による手当も付くので、スキルアップしながら所得を増やすことが可能で、全員が上達を目指せる環境づく りにも力を入れている。そのため一つのスキルを学ぶだけではなく様々な技術を取得していく社員が多いのも特長の 一つだ。各部門のプロフェッショナルの力によって最大限の価値を顧客に提供していることを全社員が理解していることが、プロとしての誇りの維持に繋がっている。
 信頼されるのは優れた技だけではない。世界基準が存在するダイヤモンドの品質においても「4C」だけに頼ることなく、全てのダイヤモンドを目視で入念にチェックし、人の目で見た時に本当に美しいかどうかにも徹底的にこだわっている。
 このような経験と技術の高さから、量産が不可能なトップクオリティのダイヤモンドやカラーストーンを使用した世界に一つしかないハイジュエリーの製作を可能にしており、近年では海外からのOEM受注も少しずつ増え始めている。
https://www.nagahori.co.jp/corporate/office

12/29(Fri) 日本一の宝石商を目指す櫻井彩子さん
年商10億円突破、進化が止まらない“インスタ外商”の先駆者

 昨年秋前にコロナが開け、地金の高騰などによりジュエリー市場は賑わった。様々な催事やイベントを開催できるようになり、やはりリアルに対面できるのは気持ちが良いと、どの業種でも対面販売の売上を伸ばし、大型催事などでも過去最高の売上を記録するなど本格的な販売競争が始まった。  リアル店舗に人が流れるようになったとはいえ、価値観 の変化やライフスタイルが大きく変わっている。 有名ブランドやラグジュアリーブランドにおいても消費を動かす新たな世代に向けたプロモーションが活発化しており、ブランドの再構築と合わせ、商品価値の刷り込みと、新たな手法による顧客獲得に動いている。  
宝飾業界でもECサイトやライブ販売への参入は年々増えてきており見本市でも来場者の顔ぶれが様変わりして来ている。どこに定着するのかは見えないが、ネットやEC販売はまだまだ伸びていくことが推測され、リアル店舗ではリアルでしかできない商品やサービスが求められている。

「プライベート宝石商 櫻井彩子」

 2022年より継続して取材している「プライベート宝石商 櫻井彩子」は、無店舗販売で成 功している次世代の宝石商だ。日本国内の歴史ある宝石商には資産額や在庫数において到底及ばないかもしれないが、それでも御徒町から「日本一の宝石商」を目指す女性であり、宝飾業界として応援すべき大切な人材であるのだ。  
櫻井さんは、2022年に起業して3年目を迎え、年商6億円を売り上げる女性社長として注目された。誰でも簡単に始められるSNS販売とはいえ、そんなに簡単に作れる数字ではない。櫻井さんは、宝石業界にいた母親の教えを守りながら、SNSを駆使した外商スタイルで、適正価格と良心的な見立てを追求し、自分スタイルを築き上げてきた。  
その結果として、創業4年目を迎えた2023 年には7月の取材の時点での年商は6億円 になっていたが、11月には年商10億円を突破し、2024年を迎えている。その強さの秘訣はどこにあるのか探ってみた。

年商10億円を突破した要因

 櫻井さんは、自分が可愛いと思うジュエリーだけを販売している。販売は外商スタイルで購入が前提の予約制。店舗がないので商談は危険回避が行えるホテルなどを利用する。とにかく顧客の要望をじっくりと聞き、その要望に応えられる商品を提供する。ジュエリーの9割以上は、櫻井彩子がデザインするオリジナルジュエリーだ。顧客が不安にならないよう、細かな部分まで丁寧に説明する。そのため、1日に多くても3件しか対応できないが、それ以上に顧客からの信頼を得ることと顧客の満足度を優先している。その為、購入者のリピート率は100%。購入者が満足しているので、購入前提の予約でも文句は出て来ない。  
満足度とは何かを考えた時、顧客が欲しいデザインを顧客が納得する値段で提供できる事に尽きるだろう。それを叶えるのが櫻井さんの見立てである。櫻井さんの顧客のほとんどはブランドを買える人たちで、宝石の価値も理解している人たちだ。安く買おうと思えばネットで検索したり、宝飾展や御徒町を探すこともあるそうだが、自分の好きなデザインはそこにはないと言う。その需要を捉えて獲得したのが年商10億円である。  
また、10億円を達成できた要因には2022年に始めた会員制のECサイトの活用もある。  外商スタイルを貫く櫻井彩子としては苦渋の決断だったようだが、これも顧客満足度を優先するが故のEC販売。外商スタイルの予約に躊躇してしまう顧客やタイミング的に予約することが難しい顧客のために対応したことにより、2023年度のECサイトでも約2億円の売り上げを作っている。但し、始める前にきちんと顧客に説明を入れ、理解してもらった点が大切な勝因になったに違いない。それに加え、ECサイトで販売するジュエリーは35万円以下としたのは、既存の外商顧客を守るためでもある。さらに2月からはプレスルームを開設する。住所は非公開だが、より効率的な商談で顧客満足度を高めていく。

気づきの多かった渋谷でのPOPUP

発端となったのが、昨年6月に開催した渋谷スクランブルスクエアでのPOPUPだ。3日間の期間限定で、当時の催事スペースでの過去最高金額となる1.7億円という売上に注目してしまいがちだが、 その金額以上に POPUP期間限定で立ち上げた特設CEサイトの需要の高さから、新たな使い道に気づけたことが大きかった。  
元々のPOPUPの狙いは、地方にいる顧客や普段予約が取りにくい人たちに向けたもの。より気軽に商品を手に取ることのできる機会の提供だった。1日に最大8枠の32名限定の外商スタイルの予約も行ったが、抽選になるほど盛り上がり、フリー時間に訪れた顧客は3日間で300名を超えた。それもその筈で、既に櫻井彩子の予約は半年先までずっと埋まっており、迷惑をかけている状態が続いていた。POPUPでも櫻井彩子が対応しきれず、スタッフが対応したのだが、これが功を奏しスタッフの対応でも櫻井彩子がデザインしたジュエリーを購入したいという顧客が増えはじめ、新たな進化が始まった。

進化するスタッフと変わらぬ櫻井彩子

今ではスタッフのクミちゃん(水澤久美子さん)とミチくん(櫻井道広さん)も大きなイベントや地方の外商では大切な販売要員になっている。日頃からInstagramにも登場していることから信頼も得られ、指名もされるほどに活躍しているという。これも良い流れに繋がった。年商10億円を突破し、顧客もついているが、櫻井彩子だけで対応するのは難しくなってきていたところ、POPUPをきっかけに会員制ECサイトでの対応にも一段と力が入り、スタッフによる販売力が加わったことで、より多くの顧客と関われるように進化を遂げた。  
ミチくんは櫻井さんの旦那さんで、クミちゃんは櫻井さんの学生時代からの友人である。  それだけで顧客から信頼を得られたわけではない。毎日試行錯誤しながらInstagramにUPされるのは商品ばかりではなく、櫻井彩子のプライベートな一面も映し出される。それを影で支えているのがミチくんであり、クミちゃんであることが顧客からは一目瞭然にわかるくらい、フランクな動画やLIVE配信も行われているのが進化に繋がったのだ。単純に旦那さんや友人との仕事となると揉め事や喧嘩が懸念されるものだが、クミちゃんもバイトで来ているユカちゃん(山路結香さん)も「彩ちゃん(櫻井彩子)を尊敬している」と口を揃える。言いたいことや気づいたことは提言し合う仲でもあり、みんなが「ありがとう」と「ごめんなさい」を素直に言える人たち。そして、全員で全てのことを情報共有できているというのが強みだろう。だからこそ、一人ひとりが考えて行動ができ、支え合うことができる。自律型のワンチームとなっている。また、旧友の仲だからこそ、それぞれの得意不得意を理解し合っている。それを動かすのが櫻井さんだが、 櫻井さんはいわゆる会社の社長ではない。顧客や取引先を大切にするようにスタッフや仲間に日々感謝している。そんな気持ちにスタッフは動かされ、スタッフ全員が「日本一の宝石商」 を目指す櫻井彩子を自然と応援できているのだ。

「努力」と「チームワーク」

売上げが伸びているのは、決して Instagramでバズったわけではなく、協力し合えるスタッフがいるのが大きな要因であり、定着した顧客を抱えることができている。売れる理由を櫻井さんは恥ずかしそうに「努力」だと説いた。「彩ちゃんは、毎日朝から晩まで顧客のことを考えている」と話すのはスタッフ。土日であっても浮かんだアイディアなどはスタッフにすぐ共有されるそうだ。スタッフとの会食は美味しい食事とお酒を楽しむ時間になるそうだが、最終的にはいつも仕事の話になってしまうという。Instagramの活用法においても、あれやこれやと考える日々をスタッフと共に送っており、ブランドや他社と比べても「努力」していることに、櫻井彩子とスタッフは自信を持っている。また、顧客が増えれば増えるほど、新たなアイディアを出し合い、新たな挑戦に一歩ずつ一歩ずつ向かい、スタッフと一緒に前に進み続けているのが最大の強さであろう。  
櫻井さんは言う「やっぱり女性とは働きやすい」と。尊敬しあえる仲間が集まり、スタッフに日々感謝しているからこそ出た言葉であろう。旦那さんとの共通の趣味は音楽だそうだ。好きなジャンルはHIPHOP。HIPHOP界で語られる好きな言葉に「no new friends」と「more new friends」があるそうだが、今の心境は「more new friends」だという。どちらにも仲間を大切にするという意味が含まれているが、櫻井さんは「起業した頃は、今いる取引先や仲間を大事にしてきましたが、現状は進化している最中です。起業当時と変わらずに取引先も仲間も大切にしていますが、今は新しい世界を広げる時で、『今以上に顧客に満足いただける商品を、より多くの人に提供できるようになりたい』という考えから、新しい仲間や新しい取引先との新しい縁も大切にしていきたい」としている。  
櫻井さんは今後においてもも「ラグジュアリーブランドには歴史や投資額においても異なり、同じようにコンスタントに売れるラインを作るわけにはいきません。私は、櫻井彩子という私自身をブランドとして、櫻井彩子からジュエリーを買いたいという人を増やしていく為に、これまで通り、私が可愛いと思うジュエリーだけを提供し続けることだけです」と起業から変わらぬ想いをこれからも貫くとし、インタビューを切り上げた櫻井さんはスタッフとの企画会議に入った。

エピローグ  インタビューはスタッフが作業する中で行った。時間がなくランチを取る スタッフもいたが、自然と話に入ってくるところに雰囲気の良さを感じた。あれやこれやと話しているうちに自分たちの企画話に脱線してしまうところは女子だなと感じてしまうところもあったが、このワンチームからは嘘偽りのない素直な心を感じた。そしてまた、櫻井彩子はきっと人の話をよく聞く人 だと思った。インタビュー中は一所懸命に話をしてくれるのだが、スタッフの話をよく聞き、その話以上にその人の気持ちを理解しているのであろう。2024年、櫻井彩子がどこまで「日本一の宝石商」に近づけるか、いまから楽しみだ。

宝石商 櫻井彩子  1986年2月東京生まれ。大学卒業後、母親の実家である宝石卸業界の世界に入る。30 歳で宝石商として独立。2019 年10月にInstagramで情報を発信した途端に外商の申し込みが殺到。女医や経営者、芸能人など幅広い層から支持を集める。現在顧客は2000名、 公式LINE登録者は6000人。
https://ayakosakurai.com/

12/28(Thu) 「新年特別寄稿」2024年の勝手な業界予測
木村の独り言+藤井記者の意見箱

【木村】 新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。国民の意識からコロナの心配がほぼ消滅した普通のお正月を4年ぶりに迎えることが出来ました(笑)。海外からのお客様も続々と増えて、都内や京都など全国各地の観光地は賑やかになってきました。今年は言い訳の出来ない1年になります。しっかりと仕事に打ち込みたいと思います。

【藤井】海外のジュエリーマーケットは好調を維持していますし、日本市場でも高額品市場は動きが活発化していると聞きます。我々の業界も今年は少しずつ良くなっていくことに期待しています。木村さんは昨年、台湾をはじめタイやインドで様々な展開を進めていました。色々感じて海外への挑戦になったと以前聞きましたが、国内マーケットだけではビジネスが成り立たないと思っての行動だったのでしょうか?

【木村】そうですね。それほど自分の国に失望はしていませんよ(笑)。ただ、昨年の秋、インドのニューデリーショーに出て「IJT出るのをやめよう」って思ったのは、少し確信めいた感覚だったんですけどね。だって帰国後に出展をキャンセルしましたが、既に全額支払っていた高額な出展費用は1円も戻ってきませんから。大損害です。それでも、会社の行事として、人と時間を割いてお台場でほぼ一週間過ごすというのは、あまりにも生産性と将来性に欠けるかなぁと思っての決断でした。

【藤井】インドのショーで何を感じたのですか。もうIJTの費用が返ってこないとわかっているなら今年だけそのまま出展して、来年の出展申し込みはしないという選択は無かったのですか?

【木村】インドで感じたことは話せばキリが無いほど心動いたエピソードがありますが、目が本気のジュエリーのプロ達と真剣勝負で商談して、自分があまりにも狭い見聞と、眠くなるほどの生温い環境で、それらしい仕事をしている気に なっていた事が猛烈に恥ずかしくなったんです。本紙で長年連載させて頂いたコ ラムを全て消してしまいたいぐらいの気持ちになりました。そんな意識の中で、IJTで過ごす4日間がどんな時間になるかを考えたんで す。全国 の仲間 達も訪ねてきてくれる事でしょう。 様々な話をブースの中で、みんなで腰掛けて話す毎年の風景。互いに挨拶して、互いに近況報告して、一緒にランチして、仲間のブースを訪ねて、夜は会食して。もちろん商品や企画のご提案、仕入れなどのビジネスの機 会もあって貴重な時間なんですが、20年出展してきて注ぎ込んだ時 間と費用と感情に見合う成果を得たとは思えませんでした。インドでは座る時間もランチする時間も、余計なことを考えたり話したりする時間もありませんでした。慣れない英語を駆使して、商談相手から目を反らさずに直向きにぶつかり合う。互いのプライドや、相互に求められるリスク、そしてビジネスとして成立するかどうかの難しい判断。 東京はある意味「成熟」しきってしまって「のんびり」に感じるのかもしれません。海外で感じる「緊張感」に心動かされた1年でした。自分が四半世紀、この業界で走ってきて、新しい挑戦や展開に挑むなら、私の年齢ではそろそろラストチャンスかなぁとも感じたんです。一瞬たりとも無駄にしたくないと考えたら「IJ Tキャンセル」という判断が自然に生まれたんです。
【藤井】私も、木村さんがインドで感じたことを毎年香港で感じています。香港でも多くの業者が出展し同じことを感じているはずですが、そんな日本のジュ エリー産業は、これからどうなると思いますか。海外市場を狙うのなら明確な情報開示が必要です。私は業界の皆さんがもっと新しい方向性を公に自信を持って示すべきだと思います。なんとなく諦めているようにも見えますが、SNSでしっかり情報発信していたり新しいことに挑戦する企業も増えてきました。しかし、我々の業界は、流行に相乗りして横並びのビジネスが多く、互いに淘汰されることを怖がって一致団結した行動が取りにくいのかもしれません。互いが牽制し合って、皆で業界振興とはなりにくいのが残念です。小売店さんは、例年通りの展示会ビジネスで「いつものお客様」に「いつも通りの商い」を続けていますが、明らかに市場の流れやトレンド、購買方法、メインターゲットは大きく変わりました。卸と小売りの境もなくなり、市場の変化はさらに続くことでしょう。業界の富裕層ビジネスも2023年度の後半は好調でしたので、維持するよりも伸ばす施策が必要です。それと共に、次世代の富裕層や顧客予備軍(意識の高い若年層)に向けたアプローチは、特に小売店がするべきだと思いますが、どう考えますか?
【木村】「いつも通りの商い」って、熟年層をターゲットにした展示会ビジネスのことかな。いまはまだ、そこまで悲観することはまだないと思うよ。日本の熟年層のエネルギーはやっぱり凄い(笑)。高齢化で購買意欲が落ち込むのはまだ4〜5年先じゃないかなぁ。テレアポとかで鍋の底をさらうように元気のある熟年層をしっかり集めて、がっちり展示会ビジネスに活用できているお店もある。でも10年後のビジネ スに必要なお客様が集められない。これまでと同じ方法で新しい世代のお客様が我々の お客様として増えていくことは考えにくいよね。藤井さんの言う通り、新しい顧客を創ることは小売店さんの大切な仕事です。そんな中、若年層の入口だったブライダ ルジュエリーの動きも鈍化が目立ってきています。同じような専門店が増えすぎたことも原因ですが、少子高齢化で若者が減っていくのに新たな マーケットを活性化させるには、強烈な魅力を創出しない限り難しいと思うよ。記録的な円安や長年上昇しない賃金、さらには将来に不安を感じて、日本を脱出し「海外出稼ぎ」をする若者は急増しているよね。それは海外の方が稼げるからと言う理由だけではなさそうです。日本社会にまだまだ蔓延る年功序列や、性別による格差、長時間労働など、日本の労働環境そのものにウンザリ感も大きいみたいです。海外のジュエリー市場が元気なのは世界各国の経済成長が下支えしているからです。経済成長にともなって賃金が上がっていく中、日本は過去30年間で実質賃金の伸び率はたったの0.1%です。ワーキングホリデーの渡航先としては人気の高いオーストラリアの最低賃金は日本円で約2000円ですから、およそ日本の2倍です。日本の優秀な人材が海外へ流出していることは何年も前から問題になっていましたが、最近は、ごく普通の選択として多くの若者達の頭の中 に「海外」という意識があるようです。もともとジュエリーは 付加価値産業であり、この付加価値に興味を示し、自らの生活レベルや文化レベルを高めたいという感覚を持った 若者達が支えていく産業だと考えます。この若者達のほとんどは「海外」に意識を持つ事にまったく抵抗のない人々です。この人々のすべてとは言いませんが、けっこうな割合で流出が増加し、その一方で現行の顧客層の高齢化が進んでいると考えれば、なかなか新しいお客様が増えない我々の業界の現状が容易に理解出来てしまいます。若い人材の人手不足、ブライダル市場の鈍化、地方の衰退が少しずつ目立ってきている現状を考えれば、今年はその流れを誰もが意識する年になるのではないでしょうか。
【藤井】つまり、日本のジュエリービジネスが生き残るためには、何とかして若くて意識の高い顧客層を招き入れることが必須なんですね。どうしたらそんなことが出来るのでしょうか。
【木村】私は今年、「株式会社輪」という新会社を故郷の群馬県に設立させました。もともとジュホウのブライダルセクションだった群馬県高崎市にある直営の小売店と、人材をひとまとめにして会社にしたのです。得意分野だったブライダルに限らず、若者達から熟年層の下の世代にまで目を向けたジュエリーのビジネスモデルを開発したいと思っています。ブライダルに限らず、ファッションや地域振興、さらには美容や健康にまで関わりを持つ ジュエリービジネスを動かし始めました。意識の高い若い世代に興味を持って頂き、店頭まで足を運んで貰うために、これまでのノウハウのすべてを注ぎます。ジュエリーマーケットが縮小していく中で「小さくて強い会社」を作ることが、これからのジュエリービジネスを成功させるためのヒントになると考えています。小売店卸に特化しながら、直営店を活用しての小売の実践と、その実践によって得ることが出来たビジネスモデルや、トレンドとなる商材を、同じ「志」を持 つ全国のビジネスパートナー達へ広めていきます。 どうぞご期待下さい(笑)。
【藤井】新しいお客様を作る「創客(そうきゃく)」の精神は20年前から木村さんが言い続けている事ですね。「脱・ジュエリー専門店」というか、時代に合った地域の人に愛されるジュエリー店を目指していただきたいし、 今年2024年が、将来のジュエリー業界を担う若い客層の「創客元年」となることに期待しています。
●(株)輸 群馬県高崎市飯塚町453-4 TEL: 027-386-3500

12/28(Thu) Fine Jewelry Stones by PRECIOSA
「Preciosa社」から5色のサクラ色が新色として登場

ファインジュエリーストーンメーカ「Preciosa社」は、450年の歴史を持ち現在も頑なにMade in Europe Czech Republic by Preciosaの生産を続け、伝統の技術を守っている数少ないヨーロッパのメーカーだ。最近では生産のプロセスで必要不可欠なプリフォーミングのみをコスト削減と顧客満足度を維持するために東南アジアに自社工場を移しているが、研磨、品質管理、パッキングはチェコの自社工場で行い、自社の技術を守るためにCZのテーブル面にブランドロゴを刻印している。自社生産した証を刻印しているのは欧州でPreciosa社とオーストリアの某メーカーのみで、品質、技術、トレサビリティに対して責任をもってMade in Europeを掲げているのも、この2社のみとなっている。  

日本国内ではトレサビリティやサステナブルに関心が寄せられていないが、グローバルブランドもしくは海外市場を視野に入れている企業にとっては考慮せずにはいられない重要な要素になってくる。現在の販売に直接影響が及んでいないにしても、近い将来にリサイ クルや継承されるモノとしての価値や付加価値が付随する商品にとっては、特に必要な要素として捉えられており、大手ブランドは現在のところ発表していないにしても、近い将来で扱う素材や取引先を選択し始めいる。最悪、サステナブルに当てはまらない現在の商品は近い将来では取り扱われなくなる可能性もあり、いつ切り替えるかのタイミングが大事になってくるだろう。欧州で最も重要なことは、環境に配慮したビジネスプラクティスだ。Preciosa社は、生産・製造工程の包括的なプログラムを厳格に遵守し、グローバルビジネスをするのに必須となるEUの主要な基準や法律をすべて遵守しているのである。

Preciosa社のテクノロジーは、適切なコンプライアンスレベルを確保し、世界中の従業員の安全な労働条件を保証するために、定期的に認定された試験や組織による自主的な監査を受けているので、SDGs(持続可能な開発目標)に準ずるサステナブル商品としても安心して使うことができる。

CZは新色5色を含む21色で展開。新色のピンクは、「さくら」 Pink、「パウダー」Pink、「ローズ」 Pink、「ストロベリーシャーベット」Pink、「ディープ」Pinkが加わり、日本市場に合うと評判も良く人 気商品になってきている。また、2種類のコーティングジルコニア、糊付けにも対応できるシルバー・ゴールドフォイリングがあり、ファンシーシェイプやビーズなど珍しいシェイプも豊富に揃っている。ナノストーンはさらに豊富なカラー、24色で展開されている。

NANOGEMS(ナノジェムストーン)は、モース硬度が7−7.5の熱衝撃に強いガラスセラミックで、酸や塩基、湿気、耐熱性(1200度)があり、ロストワックス鋳造に最適な石である。さらに、ナノストーンにはアルファカットが施されており、独自の光沢のある輝きが最大の魅力。豊富なカラーバリエーションと色褪せや変色のない独自の色合いから幅広いジュエリーデザインに対応可能だ。

プレシオサ社のプレシオサ・コ ンポーネンツ部門セールス・マーケティングディレクターのヤン・シュティラー 氏は「プレシオサ社の競争力の源は、ガラス製造の伝統と、発展・開発されてきた宝石カット技術にあります。北ボヘミア地方のひとつの村から世界に向けてファインジュエリーストーンを生産しています」と話している。
https://www.san-ai-flowers.jp/pages/preciosa

12/28(Thu) SUPER CZ(H&A)が、復活か!?
価格は1/3以下で、マシンカットのH&Aが手に入る Superhard Japan

今では当たり前のように輝くCubic Zirconia(CZ)が、アクセサリー商品やアパレル製品、そしてブランド商品にまで、幅広いアイテムにキー素材として使われている。  
24年前、コスト的に不可能と言われていたHeart&Arrow(H&A)を、Swarovski・Signity社が完全自動化したカットで実現させ、「Super CZ」としてミレニアム(2000年)に発表した。  
「Super CZ」はジュエリー業界でも大きな話題となり、そのマシーンカットで整った輝きは彗星のごとくファッション業界などにも広がり、様々なデザインに影響を与えた。特にシルバー製品の世界を一変させるほど色んな場面で重宝された。そもそもH&Aを製作するには、シンメトリーに施したブリフォーミングの原石が必要な上に技術力が求められた。コスト面をカットで自動化することでクリアーできたのはSwarovskiのみ(当時)で、最小0.8oから最大8.0oまでの製品作りに成功していた。  
世界のメーカーもそれに追随していたが、Swarovskiは12年前に“輝きが通常より30%増した”新商品「Signity Pure Brilliance」の開発を成功させ、更なる進化を遂げた。それと同時にSuper CZ H&Aは 幕を閉じた。欧州のメーカーでは輝きを増したCZ製品の開発に成功したところは見当たらなかったが、2016年にチェコのファインジュエリーストーンメー カーのPreciosa社が同等の技術力で同じ輝きを持ったCZ「アルファカット」の開発に成功している。その後SwarovskiがCZの卸業から手を引いたことにより、サステナブルとトレーサブルを兼ね備えたPreciosa社 のCZ「アルファカット」に世界から注目が集まっていた。

さらに、Preciosa社のCZ「アルファカット」を取り扱う合同会社スーパーハードジャパン(東京都台東区、杉浦正芳社長)は、昨年末、顧客のニーズに応え、マシンカットによるH&AのCZの開発に成功した。顧客は簡易なルーペで見えるH&Aを好む傾向がある。何故なら輝きに関しては特殊な機会を使用しないと数値を出すのが困難だからだ。Shine社は、Swarovskiが唯一CZのハンドカット技術で認めた中国メーカーで、特にハンドカットによる変形カットの技術力が高く、ラグジュアリーシリーズの「アトリエスワロフスキー」商品に選ばれていた。Shine 社は今までに、Signity/Superhard社に約1,000のオリジナルカットを提供している。今までの最大のヒットは張り合わせの技術を披露した。  
2024年より発売開始される「Shine Super CZ」は、1.00o〜10.0o まで、0.1o刻みで揃っている。サイズによっては0.05o刻みもある。価格はSignity社時代の1/3以下で、マシンカットのH&Aが手に入る。最小ロット数も200pcsと抑えられており、注文しやすい内容になっている。  
また、Shine社はモアサナイトのマシンカットにも成功しており、1.0o〜4.0oまでを揃えている。なお、5.0o以上はSwarovskiに認められたハンドカット技術で対応する。
合同会社スーパーハードジャパン https://www.superhardjapan.com TEL:03-5807-0050
https://en.wikipedia.org/wiki/Cubic_zirconia

12/28(Thu) 希望を叶えるジュエリー「Rui」
100年企業の今岡時計店による小売店への提案

 希望を叶えるジュエリー「Rui(ルイ)」が関西エリアを中心とした 小売店から、顧客満足度が高く顧客から喜ばれていると話題となっている。厳しい環境が続く中、どうにか地金系やパールジュエリーで売上をつくっている宝飾小売店が多い中でも、新たなライフスタイルや新しい価値観が生まれてもジュエリーを求める女性は決して減っていない。  1916年創業の宝石・時計卸の今岡時計店(大阪市中央区、今岡務社長)は、いつの時代も「お客様第一誠実和」をモットーに小売店や顧客の多様なニーズを捉えながら誠心誠意努力している企業だ。 「お声掛け頂ければ何処へでも直ぐに行く」と話すのは今岡社長。100年以上続くジュエリーの総合卸企業として今やるべきことは、“小売店の復活”をキーワードに、あらゆる困ったコト・モノに寄り添い、直ぐに駆けつけて今岡時計店だからできる解決方法を提案し続けている。  
特にコロナ中は限られた販売機会しかなかったこともあり、小売店からはかなり重宝された。経済が少しずつ動き出した時には関西地区だけに限らず、遠方からの依頼が増え、催事の売上を伸ばすサポーターとして信頼を獲得している。数千点に及ぶ在庫を活かした100年企業らしいサポーター活動で、小売店を助けに回っている今岡時計店だが、いま注目されているのは、オリジナルブランドの「Rui」だ。「Rui」はオリジナルブランドと言っても、時には顧客 や小売店の希望に添ったジュエリーをつくることのできるデザイナーズブランドで、一点一点丁寧に職人 作り上げるオーダージュエリーである。  
シンプルながら流行にとらわれないデザインながら、肌にすいつくような着け心地の良さは、購入者からの評判も高く、“日頃から身に着けている率が高い”というのはデザイナーからしても嬉しいことで、デザイナーの河野塁(かわのるい)氏は「愛着を持って頂けていることは大変嬉しいことです。たくさんのジュエリーをお持ちになっている方たちですが、Ruiを気に入って毎日着けていてもらえると、デザインして良かったと感じるところです」と述べている。また塁氏は「Ruiにオリジナル商品がないというのは、お客様と一緒にデザインしていくことを大切にしているブランドだからです。色々とお客様の話を聞いて、それに適したアイディアでデザインを提案し、お客様の想いが詰まったデザインを導き出すことで、愛着を持って毎日大切に身に着けて頂けるのだと思います」と語っており、さらに2個目の購入や長い付き合いができるほど、嬉しさも倍増していくそうだ。 そんな「Rui」は今年で10年目。オリジナルジュエリーを提案するだけではなく、マンネリで苦しむ店内催事に対して「体験型イベント」や「メンテナンス会」、新しい発想の仕組みなど、売上に繋がる秘策も備えており、“顧客 と小売店”の両方 の希望を叶える ジュエリーとして人気を呼んでいる。ただし、「Rui」を展開するためには少なくとも年に1回は呼んで頂かないと成立しない。それは「売りっぱなし」では「Rui」として成立しないからで、顧客満足度を最後まで一緒に追求できる環境を望んでいる。それが「Rui」のブランディングでもあり、小売店と協力して一緒に成長していくブランドになっているのが最大の特長といえるだろう。 顧客の価値観に沿ったデザインを提案できるジュエリーは、今の時代に適しているだけではなく、本来のジュエリーの楽しみ方に違いない。
問合せ:今岡時計店 (TEL:06-6251-8509) 
Rui公式Instagram QR

12/28(Thu) 第35回 国際宝飾展 35th international jewellery tokyo
変わりゆく国際宝飾展を自分の目で見て確かめて

1月17日〜20日、東京ビッグサイト

 宝飾業界最大の「国際宝飾展IJT2024」 が、1月17日〜20日まで東京ビッグサイト東展示棟で開催される。RX Japan鰍ニ一般社団法人日本ジュエ リー協会が主催するIJTは今年で35回目を数え、あらゆる種類のジュエリーやアクセサリーが一堂に集結する宝石の祭典として開催され、前回比100社増となる約720社が出展する。
 高級ジュエリーをはじめ、カラーストーンジュエリーからライトジュエリー、アクセサ リーまで揃い、ダイヤモンド、色石、真珠や鉱物、ネックレスチェンやパーツ、機材工具などすべての宝飾関連商品が並ぶ。
 幅広いジャンルが揃うことから、昔のように宝飾小売店や百貨店、メーカー、卸の関係者が中心ではなく、最近勢いのあるハンドメイド作家やインフルエンサー、ネットショップ、通販、デザイナーに宝飾品ビジネスに関心のある人などが増えつつあり、特色にも変化が見られている。また、前回の5月開催の神戸国際宝飾展(IJK)に1,752名(特別招待605名)の海外バイヤーが来場し、特別招待者の仕入れ総額が55.2億円と過去最高額に達するなど海外バイヤーの復活に期待が高まるのと同時に、在日ソーシャルバイヤーの数も 2020年(646名)から2021年(2,195名)、2022年(4,270名)、2023年(5,000名見込み)と倍の勢いで増えている。ライブ販売やスマートフォンによる動画配信で得られる購買額は、2020年の2億円から、12.6億 円(2021年)、23.2億円(2022年)、30億 円(2023年見込み)と見逃せない売上を作っている。
 売上拡大は大半の出展者が求める課題であり、新企開拓に少なからずソーシャルバイヤーによる売上で助かっているところがあるものの、本来あるべき一点物のジュエリーの魅力や職人による技、オリジナリティなど優れたジュエリーを堪能できる場ではなくなってきたことは否めない。今年から34年の歴史を誇った「日本ジュエリーベストドレッサー賞」も7月に開催の 「TOKYO JEWELRY FES」で開催される。宝飾産業が育てた同賞を、一般ユー ザーに見せる方が適しているというだけでIJTと関連付けされてない展示会に移すのは、理解に苦しむが、IJT出展者からの熱い抗議がないのも不思議でならない。それでも1月のIJTは日本最大級の宝飾見本市で、日本ジュエリー協会も主催として名を連ねている。海外からの出展者も多くここでしか出会えない企業もいることから、昨年度でも20,000人以上が来場し、1月のIJTには出るという出展者が多いのも事実だ。
 確かにソーシャルバイヤーやSNSによる売上は伸びているが、IJTで見るものがないわけではない。事実、SNSやソーシャルバイヤーは、IJTで仕入れたもので売上を立てており、そこからの繋がりで日々の売上に繋げ、各自成長している。  今までとは雰囲気は確かに違うが、時代の変化を受け入れることも大切だ。自分のところのエリアだけ昔のままであるはずもなく、商品や価格帯は時代によって変わっていくはずで、変えていくべきこと。仕入れや情報交換の場だけではなく、時代の流れを掴むためにも自分の目で確かめる必要がある。いつまでもルート営業だけに頼っていては、となりの異業種がいつのまにかジュエリーを売り始めることだってありえる時代。 まだま自分の目で見て確かめるべき人たちがいるはずである。
https://www.ijt.jp/tokyo/

12/28(Thu) 長期的なヴィジョンによる「山梨ジュエリーフェア」の存在意義は大きい
海外バイヤーを誘致するにもプロとしてのBtoBが重要になる

工場見学ツアーの希望者が既に海外バイヤーから入っている

 国内市場を活性化するにしても、海外へ市場を開拓しに行くとしても、日本のジュエリーの魅力を明確に伝えられ なければ、いくら目の前に広がる市場があったとしても、そんな簡単にはうまくいかない。しかし日本には素晴らしい 歴史ある宝飾産業を地場に持つ山梨県・甲府がある。観光地としても申し分なく、世界の有力バイヤーを誘致でき る要素を備えた街として、発展していく可能性を秘めている。ただし、宝飾産業を強くしていくためには、BtoBとして のプラットフォームをもっと強化する必要がある。成熟した産業を進化させる方法を考える時期にも来ている。「山 梨ジュエリーフェア」から見えてくるものは何か、グローバルな視点を持つ主催者のインフォーマ マーケッツ ジャパ ン潟Nリストファー・イブ社長と共に考えていきたい。

【質問1】  昨年は、「産地型」の特性を生かした「山梨ジュエリーフェア」をスタートさ せ、国内外に向けたプロモーションを開始できましたが、その効果はいかが でしたでしょうか?

イブ社長  前回の山梨ジュエリーフェアの成功に大変満足しており、皆様のご支援に 感謝いたします。 甲府は日本一の宝石の街、山梨は数百年の歴史を持つ日 本の宝飾産業の中心地です。 日本のジュエリーの真髄、なぜ職人技がこれほ ど完璧なのか、なぜデザインがこれほど魅力的なのか、そして何が日本のジュ エリー業界の起業家精神と活力の原動力となっているのかを真に理解する には、まず山梨を訪れ、直接体験することが重要です。 昨年もたくさんの方に 山梨ジュエリーフェアにご参加いただき大変嬉しく思います。 少し残念だっ たのは、フェアを開催した時期が、ちょうど海外旅行が復活し始めたばかり だったことです。 そのため、海外からフェアに訪れる海外バイヤーの数は、私 が期待していたよりも少なかったです。今年は、前回よりもたくさんの海外バ イヤーが訪れると思います。期待していてください。

【質問2】  開催するにあたり、現地企業からの多大な協力を得られたと思いますが、 開催後に得られた評価と新しい発見や可能性は見つかりましたか?

イブ社長  地元企業から多くの支援と激励を受け、それが展示会の成功に大きく貢献 しました。 来場者からは、ジャパンジュエリーフェアなど東京で開催される宝 飾展示会では出会えない宝飾会社に出会えて嬉しかったという声が多く聞か れました。これは大きな発見のひとつです。しかし、フェアに出展できる山梨の 宝飾会社は他にもたくさんあると思います。私たちは、山梨県ジュエリー協会 と協力して、より多くの企業、デザイナー、職人が展示会に参加できるよう支援 する方法を模索しています。山梨県の魅力を最大限に引き出すためです。

【質問3】  Informa社が保有するグローバルネットワークを活かすことで、有力バイ ヤーへのアプローチが可能となります。世界経済の流れや情勢の影響も多いと思いますが、主に中国をはじめとした東南アジアの有力バイヤーと欧米の 有力バイヤーの世界的な動きを、どのように捉えていますか?

イブ社長  山梨ジュエリーフェアに関する私の大きな野望のひとつは、より多くの海外バ イヤーをフェアに来場させることです。香港やバンコクのジュエリー展示会では 出会えない企業やジュエリーを見てもらいたいです。 山梨で素晴らしいジュエ リーを作る人たちに会い、その技術を直に見てもらいたいのです。彼らに工場を 訪問してほしいです。また、日本の伝統的な温泉に泊まって、山梨の美味しい食 べ物、果物、ワイン、日本酒を味わってもらいたいです。そして、美しい山梨の田 園地帯と富士山の素晴らしさを見てもらいたいです。この経験を積んでいただく と、山梨のジュエリーに対する理解と愛着が深まることでしょう。近年、地政学 的な不確実性が大きく、価格高騰が発生し、従来のサプライチェーンに混乱が 生じています。海外バイヤーが山梨を訪れるなら、私が今説明したように、山梨 のジュエリーの美しさと歴史を理解するだけでなく、山梨のジュエリー会社が、 現在の不確実性をいくらか和らげることができる、信頼できるビジネスパート ナーであることも理解するでしょう。世界には可能性が広がっているんです。

【質問4】  また、世界中に日本のジュエリーの魅力を伝えることが可能となりますが、 香港フェアでは東南アジアの勢いの強さが感じられました。日本の世界に対 するプロモーションは足りているでしょうか?

イブ社長  日本の宝飾企業は、世界市場への自社宣伝に非常に積極的に取り組んで きました。例えば、今年の香港のジュエリー展示会には約300社が出展しま した。インフォーマはバンコク、ドバイ、インド、トルコでもジュエリー展示会を 開催しており、これらの展示会に出展する日本企業も増えてきています。日本 政府がジェトロを通じて日本の宝飾品産業の国際展開を支援しているのは 良いことです。これは官民の努力の健全な組み合わせであり、結果として業 界の海外へのさらなる拡大につながると思います。

【質問5】  前回、ツアーに参加した海外バイヤーの皆さんは、帰国後に「山梨のジュエ リー」「山梨県」の魅力を取引先に伝えたと聞いていますが、主にどのような内容が多かったのでしょうか?

イブ社長  山梨ジュエリーフェアの訪問ツアーに参加した海外バイヤーからの反応は 非常に好評でした。特に工場見学は大変好評で、すでに今年の参加の申し 込みもいただいております。先ほども言いましたが、「山梨体験」を満喫しても らうことが私の大きな目的のひとつでした。ジュエリーがどのように作られる のかを見て、なぜ山梨のジュエリーが特別で魅力的なのかをお客様に伝える ことができるようになりました。これは大きな一歩だと考えられます。ここから 新たなビジネスが生まれる可能性もあります。

【質問6】  2024年は、新たな年として、新しい戦略や新しいサービスに新しい価値 を乗せた企業が、活発に活動してくることが予想されます。その一方で、国内 市場がさらに一段の高みを求めていくには、BtoBの重要性は欠かせません。 今年度のJJFにはいつも以上に期待が寄せられていると思いますが、どのよ うに応えていきますか?

イブ社長  私は、ジュエリー展示会の役割は、プロフェッショナルが出会い、ビジネス を行うためのBtoBプラットフォームであるべきだと強く信じています。これ は世界中の国際宝飾展示会の標準的な考えによるものです。ビジネスプロ フェッショナルは、長期的にビジネスと業界を成長させるのに役立つ情報や 知識を交換できる場所を必要としています。展示会を一般消費者に公開す ることは近視眼的な戦略であり、業界にとって長期的な利益にはつながりま せん。宝飾業界の健全な発展のために、「山梨ジュエリーフェア」と「ジャパン ジュエリーフェア」ともに、引き続きBtoBイベントとしての強化に注力してい きます。2024年の私の主な目標は、より多くの小売業者にフェアへの参加 を奨励することです。もちろん、海外バイヤーを見本市に誘致することは非 常に重要です。しかし、日本の宝飾ビジネスの長期的な将来は、高度な知識 を持ち、地元の消費者コミュニティに適切な価格で高品質の製品を提供で きる国内の宝飾小売業者の強力な基盤の上に築かなければなりません。国 内のつくるプロと売るプロが展示会で交流を図るべきだと考えています。展示会でしか出会えないチャンスが必ずありますので、ご参加ください。
https://informamarketsjapan.com/

12/28(Thu) Jewelry Collection 2024
カラーダイヤモンドコレクション

滑ロ善
TEL: 06-6251-4114
http://www.maruzen-j.co.jp/

ピンク、イエローのカラーダイヤモンドを集めたコレクション。 ピンクダイヤモンドには全て、GIAカラーグレード鑑定がセットされます。

12/28(Thu) Jewelry Collection 2024
Rugged Mind ラギッド マインド

エス ジェイ ジュエリー
TEL: 03-3847-9903 
https://rugged-mind.com/

あらゆる個性へ向けて

性別や年齢を超え、全く新しいジェンダーレスでエイジレスな ジュエリーブランド「ラギッド マインド」。

ひとりひとりの異なる思想や多様性に向けて… 繊細なものを無骨に、無骨なものを繊細に、 イメージにとらわれることのない解釈でデザインを展開。
脈々と受け継がれてきた日本の職人による手仕事と高度な生産技術を融合させた、多様化するこの時代にふさわしいジュエリーコレクションです。



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