 | 山々を切り取り映す鏡の家「ミラージュ」
《スイスニュース》 伝統が息づく素朴なアルプスの山里グシュタードに期間限定の特別アートプロジェクト「Elevation 1049(標高1049m)」の一環として、アメリカ人現代芸術家ダグ・エイトキンDoug Aitkenがデザインしたインスタレーション「ミラージュ・グシュタードMirage Gstaad」が、2月に誕生しました。 絶景パノラマ鉄道が走るゴールデンパス・ラインのルートとして知られる、グシュタードGstaadとシェーンリードSchönriedの間にある、山々に囲まれた美しい遊歩道の上に突如出現したミラーハウスが映す蜃気楼(ミラージュ)。 蜃気楼という名前の通り、外壁、内壁など建物を覆うすべての表面がクリアなミラーでつくられた鏡の家は、絶え間なく変化する光や風、山々の風景を映しとり、幻想的な世界をみせてくれます。外から中に入ると消える風景とみえてくる実風景、1日のなかで刻々と色が変わる光、まさにエンドレスに続くカレイドスコープ(万華鏡)のようです。 実際の風景と映り込んだ反射の風景をいったりきたりするとともに、伝統的な平屋のよくある小屋をアートフレームにすることで、知覚的にエコーチェンバー(エコー効果をつくりだす部屋)のように、無人の状態で大自然のピュアな夢空間とそれを制覇する探求心との間を行き交い続けるようなイメージを表現しています。 この特別展示は2021年の1月まで。アクセスはグルーベン駅から約15分、またはショーンリード駅から約20分。インスタレーションの周辺は車の立ち入り、パーキング禁止なので、駅からのハイキングとあわせてお楽しみください。 |
|