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連載コラム 石部イズム

■第5回「ブライダルの卸の末」 ■2021年10月1日 金曜日 11時54分2秒

9月に入り、コロナウイルス感染者数が急激に減少し、 終息とは言えないまでも緊急事態宣言が解除されてきています。
宝飾業界は非常に厳しい中、ブライダルジュエリーだけがなんとか数字を作ることができているのが現状ではないでしょうか。小売業でブライダルにシフトした会社はこれまでが本当にいい時代であっ たと言えるでしょう。コロナ禍の中で一番影響を受けなかったからです。
しかし、近年、IJT等の展示会でブライダルジュエリーのブースが目に留まらなくなったように感じませんか?
ブライダルジュエリーの卸は基本、「各エリア都道府県に1店舗ずつ」としながらセレクトショップに卸を営んでいました。私も、ブランドを立ち上げてはIJTなどの展示会に出展をして全国に卸をしていました。今から、15年ほど前はIJTもブライダルジュエリーのブランドが軒並み出店しており、全盛期 だったことが懐かしく感じられます。私の場合は、もともと小売り業からスタートした会社でしたので、やはり卸業は難しく感じ、自店での出店を繰り返していく内に気づけば50店舗を超える会社になりました。
しかし、一度卸をした商品はサンプルであり卸先がある以上、継続しなければいけないという義務が発生します。ブライダルジュエリーの卸はエリア独占という確固たるセールストークがある故に営業という入り口は非常に簡単になっていて、営業にも年に一 度行くか行かないかという他の宝飾に比べても負担がなく売上がFAXで来るのはまるで自動販売機の如く売 上が作れるという魅力的な商品であったことは事実です。
それに加え、ブライダル情報誌のゼクシィが毎月発行されることで小売店は大きな宣伝の場があるというメリットがありました。在庫はサンプルで少ない投資額から商売ができる 為、誰でもノウハウがあれば独立できる商売でもあったと思います。
しかし、こんな美味しい商品でも今ではIJTであまりブライダルジュエリーを展開する会社の出展が少なく なったのは売上がそれだけ減少しているということの現れです。
多くのセレクトショップはブランド数を20〜30ブランド揃えてゼクシィの広告を載せるだけで月の売上が1,000万円以上作れたこともあるでしょう。それは店長となる責任者の育成が1年半〜2年程度で輩出ができ、スタッフも女性中心の若いスタッフで運営が可能であることも起因していると感じています。
しかし現在では、ゼクシィの広告よりもWEB広告に変わりメーカーがWEBに投資ができる会社であれ ば集客もできるでしょうが、そのほとんどが自動販売機の仕組みしか考えていなかったメーカーからすれば費用も投資ができない場合や知識がない状況であれば、かなりの苦戦を強いられているのではないでしょうか。そして見切りをつけたメーカーは撤退やM&Aなどを選ばざるを得ない状況になってきています。
メーカーもカタログやWEB広告、メンテナンスまで考えていくと売上が下がった時に会社を維持するのも大変なことでしょう。それに永久保証をつけていると販売する時には強いセールストークになるとは思いますが、メンテナンスを維持するにはかなりのコスト高になると思います。私も卸をやめると決めてから7年、買っていただいた金額で買い戻す資金や労力は非常に険しい道のりでした。自店の店舗が売上を作れれば大丈夫だと思うのですが、卸しかない会社は衰退の道に入っていると感じています。買い戻せない、そして広告費が出ないとなれば、小売店からしてみれば売れないサンプルが店頭に並んでいるだけにしかすぎません。
小売店の立場で言えば、自社ブラ ンドに切り替えていかなければ今後難しくなっていくのが目に見えています。私は7年前から自社に切り替えることにより北海道、新潟、福山、宮崎とこのコロナ禍にも関わらず出店の道を選びました。今は利益が上がっている会社にとってみれば最大の出店のチャンスであるといっていい時期でしょう。
撤退や閉店が日本全国多い中、賃貸物件は好条件で借りられるし、滅多に出てこない場所までが貸店舗に出されています。私はこの1年間に8店舗の出店を予定し、日本コンプリートを1年くらいで実行していきたいと考えています。ブライダルジュエリーの卸をしている会社やセレク トをしている会社は「今」変化をしなければいけないのです。
■第5回「ブライダルの卸の末」 ■2021年10月1日 金曜日 11時52分39秒

9月に入り、コロナウイルス感染者数が急激に減少し、 終息とは言えないまでも緊急事態宣言が解除されてきています。
宝飾業界は非常に厳しい中、ブライダルジュエリーだけがなんとか数字を作ることができているのが現状ではないでしょうか。小売業でブライダルにシフトした会社はこれまでが本当にいい時代であっ たと言えるでしょう。コロナ禍の中で一番影響を受けなかったからです。
しかし、近年、IJT等の展示会でブライダルジュエリーのブースが目に留まらなくなったように感じませんか?
ブライダルジュエリーの卸は基本、「各エリア都道府県に1店舗ずつ」としながらセレクトショップに卸を営んでいました。私も、ブランドを立ち上げてはIJTなどの展示会に出展をして全国に卸をしていました。今から、15年ほど前はIJTもブライダルジュエリーのブランドが軒並み出店しており、全盛期 だったことが懐かしく感じられます。私の場合は、もともと小売り業からスタートした会社でしたので、やはり卸業は難しく感じ、自店での出店を繰り返していく内に気づけば50店舗を超える会社になりました。
しかし、一度卸をした商品はサンプルであり卸先がある以上、継続しなければいけないという義務が発生します。ブライダルジュエリーの卸はエリア独占という確固たるセールストークがある故に営業という入り口は非常に簡単になっていて、営業にも年に一 度行くか行かないかという他の宝飾に比べても負担がなく売上がFAXで来るのはまるで自動販売機の如く売 上が作れるという魅力的な商品であったことは事実です。
それに加え、ブライダル情報誌のゼクシィが毎月発行されることで小売店は大きな宣伝の場があるというメリットがありました。在庫はサンプルで少ない投資額から商売ができる 為、誰でもノウハウがあれば独立できる商売でもあったと思います。
しかし、こんな美味しい商品でも今ではIJTであまりブライダルジュエリーを展開する会社の出展が少なく なったのは売上がそれだけ減少しているということの現れです。
多くのセレクトショップはブランド数を20〜30ブランド揃えてゼクシィの広告を載せるだけで月の売上が1,000万円以上作れたこともあるでしょう。それは店長となる責任者の育成が1年半〜2年程度で輩出ができ、スタッフも女性中心の若いスタッフで運営が可能であることも起因していると感じています。
しかし現在では、ゼクシィの広告よりもWEB広告に変わりメーカーがWEBに投資ができる会社であれ ば集客もできるでしょうが、そのほとんどが自動販売機の仕組みしか考えていなかったメーカーからすれば費用も投資ができない場合や知識がない状況であれば、かなりの苦戦を強いられているのではないでしょうか。そして見切りをつけたメーカーは撤退やM&Aなどを選ばざるを得ない状況になってきています。
メーカーもカタログやWEB広告、メンテナンスまで考えていくと売上が下がった時に会社を維持するのも大変なことでしょう。それに永久保証をつけていると販売する時には強いセールストークになるとは思いますが、メンテナンスを維持するにはかなりのコスト高になると思います。私も卸をやめると決めてから7年、買っていただいた金額で買い戻す資金や労力は非常に険しい道のりでした。自店の店舗が売上を作れれば大丈夫だと思うのですが、卸しかない会社は衰退の道に入っていると感じています。買い戻せない、そして広告費が出ないとなれば、小売店からしてみれば売れないサンプルが店頭に並んでいるだけにしかすぎません。
小売店の立場で言えば、自社ブラ ンドに切り替えていかなければ今後難しくなっていくのが目に見えています。私は7年前から自社に切り替えることにより北海道、新潟、福山、宮崎とこのコロナ禍にも関わらず出店の道を選びました。今は利益が上がっている会社にとってみれば最大の出店のチャンスであるといっていい時期でしょう。
撤退や閉店が日本全国多い中、賃貸物件は好条件で借りられるし、滅多に出てこない場所までが貸店舗に出されています。私はこの1年間に8店舗の出店を予定し、日本コンプリートを1年くらいで実行していきたいと考えています。ブライダルジュエリーの卸をしている会社やセレク トをしている会社は「今」変化をしなければいけないのです。
■■ 第4回 「攻撃が最大の防御なり」 ■2021年9月1日 水曜日 10時50分6秒

急激にコロナウィルス感染者数が増加する中、やはり甲府の「ジャパンジュエリーフェア 2021」も延期が決まり、代替日程が決まらない中、今後このような展示会もどんどん開催できなくなるのではないかと感じています。
出展業者の立場からしてみれば、出展にかかわる経費は通常通りにかかり、予定にも穴が空いてしまった上に売上も作れないといった二重三重の苦しみがでています。
 このご時世、展示会を開催している会社はもちろんありますが、毎回がギャンブルのようでなかなか黒字になっていない現状があります。展示会を開催し、どっぷりと展示会型になっている会社はどんどん弱体化していき、それに伴い商品も資金力がなければ、新しい商品開発もできなくなってくるでしょう。 小売店の仕入れもない中、トンネルの先が見えないという状況が現状でしょう。
 今は、コロナウィルスの助成金があるからなんとかやりくりできているかもしれませんが、この助成金の制度がなくなれば止む無く倒産や廃業が増えていくでしょう。
小売業の立場から見ると現在は、甲府のジャパンジュエリーフェアやIJTが開催されなければ色々な情報が途絶えてしまい、今までの取引先のセールスから情報を聞くことくらいしかできなくなってしまいます。小売業もコロナウィルスの助成金がなくなれば同様に 倒産・廃業に追いこまれてしまいます。
今はただ、マンネリになってしまっている展示会を続けて衰退していくしかないのでしょうか。
現在、御徒町はコロナウィルスの影響で人通りも閑散としています。コロナウィルスが猛威を振るう前にはクリスマスに向けての商品作りで忙しくしている様子が伺えましたが、今年はその動きも見えてきていません。
 それは百貨店の1階のジュエリーブランドが苦戦している話をよく聞くことを考えれば、当然と言えば当然なのでしょう。
今はコロナウィルスを理由に守りに入っている会社が大半でしょう。しかし私は、「攻撃は最大の防御なり」と経営方針を固めることにしました。
先日開催されたオリンピックで野球やサッカーなどのスポーツをテレビで観戦していると、いくら守りを固めても味方が得点をしなければ勝つことはできません。すなわち攻める気持ちを強く持ち、戦う姿勢を見せなければ勝つことはできないということでしょう。
 これはこの業界も同様であると考えます。

「市場がどのような商品やサービスを求めているのか?」

顧客のニーズを探るためのマーケティングをしっかりと行い、自社の価値を極めていくことが必要であり、まさに企業経営も「攻撃が最大の防御」いっても過言ではないのです。先日、男性雑誌LEONに、今まで商品開発してきたキャラクター(PAC-MAN、Ted、 SNOOPY)で、20万〜100万円くらいの商品と喜平の商品等を8Pのブックインブックに載せて広告をしました。そうすると、全国から富裕層のお客様から電話が鳴りやまない状態になり、このコロナ禍であっても富裕層は不景気知らずだということがわかりました。
百貨店の外商も今は動けない時代だからこそ、弊社では新規顧客の獲得につながったと考えています。また、アップルウォッチケースのメーカーであるゴールデンコンセプトの協力で、今話題のYouTuberのラファエル氏をお店に招き動画を撮影 、その動画を YouTubeに配信していただく機会がありました。
その動画は再生回数が63万回という大成功となり、その効果もあって1カ月に200本以上の売上を達成しました。
私は年内にあと2店舗、来年も3 店舗出店をしていきながら、今のコロナウィルスに勝つ術を見つけていきます。

■■ 第3回「株式会社ジュホウ木村社長へ」 ■2021年7月30日 金曜日 12時40分27秒

私は以前からこの業界新聞の「木村さんのひとりごと」を拝見させていただいています。メーカーからこの業界を見て感じる事をコラムに連載されていて、小売店の立場から見ても納得する事ばかりです。 やはり小売りの立場からしても好き好んで展示会を開催している訳ではなく、この業界の行きつく果てが “展示会頼り”になっているのだと思います。 前回の木村社長の「展示会依存型のジュエリー産業」の中に、メーカーの経費負担の内容が書かれていました。確かに、考えれば当然の事だと思いますが、小売店が負担をしてくれないのを見込んで上代に経費分をプラスしている事は間違いない事実ですし、 値引きや掛け率を気にする小売店を見てさらに上代に反映している事も見てとれます。
よくIJT等で「参考上代」と言われているプライスがありますが、そのプライスを見ても本当に参考にできないように感じます。ぼったくりと言われても仕方ない価格と感じざるを得ません。
その悪循環が20年くらい続いているので、展示会依存型になるのも仕方がないのかと思います。顧客は高年齢になって販売するアイテムさえも見つからない状態にすらなっています。中にはローンが組めない程の重ね売りをしていたり、自己破産寸前までクレジット会社に交渉して販売している状況の人もいます。私は何がしたいのか疑問に思います。 メーカーは小売店の数字が読みにくくなると、海外のインフルエンサーが小売りをしているため、国内市場の小売畑はやせ細ってきているように感じます。
私が御徒町に宝飾店を出店する前に一番悩んだ事は、「綺麗な商品を探す事」でした。「綺麗な商品を探す事」は難しく、IJTでも隅から隅まで探して見ても目に留まる商品が少なく、自社で開発しようとしても腕のいい技術者のいる会社が少ないため、とても悩んだ経験があります。「展示会」という悪循環を作り依存せざるを得ない、言わば麻薬のような状 態を長く続ける事により、良い顧客や良い販売員そして良い技術者までもが業界から離れていったのではないかと思ってしまいます。
私の会社はブライダルジュエリーのウエイトも大きいもののコロナの影響は少なかったのですが、ブライダルジュエリーも伸び続ける事が今後は期待できないと考えています。 ビジュピコ上野御徒町本店をオープンして2年が経ち、当初のコンセプト通り「いいものを適正価格で販売する。」という事を掲げて運営をしてきました(ここでの適正価格というのは、人それぞれの価値感によって異なるかと思うのですが、私は時計業界に合わせて利益は30〜35%しかいただいていないです)。オープン当初は周りのお店が50%OFF、70%OFFで販売をされていたので値引きのない弊社は苦戦しましたが、お客様もそのあたりの事は察して、上代の高いお店や値引きが当たり前のお店が信用できるのかを見ているので、弊社にも顧客が付き始めました。
私が一番力を入れたのが、宝飾店にとって当たり前のダイヤモンド1ct以上の商品を数多く揃える事でした。SI2やI1とかではなく、高品質なVSアップやトリプルエクセレントで揃え、1ctから5ctの製品を200点以上作りました。
ダイヤモンドは委託というのがこの業界では普通だと思うのですが、 お客様はルースだけでは何も想像ができず売り逃しが多かったため、それを製品にすることで購入につながっていきました。また、周りのお店が展示会型なら、店頭型に変えると競争相手が少なくなるように感じるのと同様に、メーカーも仕入れてくれる商品を作る方が競争相手は少なく済むでしょう。弊社としては、展示会型が多くなればなるほど自社が強くなる方法を、これからも考えていくばかりです。
ジュホウの木村社長が長い間同事をコラムで伝え続けているのは、わかっているけれど変えられない経営者が多いからではないでしょうか。正しい事を言えばアウトローとか生意気だとか言われると思いますが、こういう人がジュエリー協会の上に立ってほしいと思います。
■■ 第2回「展示会を継続するとブラック化は進む」 ■2021年7月2日 金曜日 13時55分18秒

コロナ感染者数が減ってくると御徒町では展示会の話題が多くなってきています。「高額商品が売れた」とか、「集客が少なかった」とまちまちな反応ではありますが話題にのぼります。
ただ、コロナが流行り始める10数年も前から、展示会は「もう採算が取れない」とか「お客様が変わらない」とか、ネガティブな評論を言い続けているので、本当は大きな変化もないのかもしれません。
展示会を年に1回しか開催していない私にとってはあまりわからないですが、決して楽な仕事ではないのだということは理解しています。現状、メーカーは、小売店が仕入れをしていないため、新作を作ろうとあまりせず売れ筋の補充をするぐらいになっているように感じます。
小売店は展示会に協力してもらうために、お付き合い程度に定番商品を揃えるくらいの仕入れしか起こさない上に、展示会の商品や価格チェックはあまりせず、掛け率の事ばかりを気にしています。
その結果、上代はあまりにも高くなり、見せかけだけの上代になります。お客様もその見せかけの上代をわかった上で、楽しみながら価格交渉に挑んでいるようにしか見えません。そういった流通になっているのにも関わらず、小売店もメーカーも信用や創業何年とかばかりを謳い、価格の部分以外を誇張しているようにも感じ、本当にこの先を考えると、継続できる事業なのかと頭を悩ませます。
3日間程度の短い展示会だったとしても、用意する時間や後処理に時間を取られて非常に少ない売上数字となれば、何をやっているのかわからなくなり、そのしわ寄せはその会社で働いている社員の待遇に直接影響してしまいます。宝飾業界はもともと給料が高くないと言われている業界なのに、これ以上下がれば業界を去る人も多くなり、この業界に魅力を感じて入ってくる人も少なくなるのではないかと考えてしまいます。
世間では、「働き方改革」などと言われているのに、実はサービス残業だらけで低所得になれば、この人手不足の中では求人が難しくなります。日本の平均所得が480万円くらいなら、富裕層を相手に販売をしているこの業界であれば、年収1,000万円を超えるセールスマンが多くてもおかしくないはずです。
昨今のニュースで富裕層が高額な時計や車などをたくさん買っている事が話題になっていますが、宝飾業界にはその反響が少ないように感じます。今までの宝飾業界は中間層をターゲットにしてきたこともあり、富裕層向けの商品提案(いわゆる資産価値)に目を向けなかった結果が一因であると私は考えています。
男性の時計というものは、以前は100万円以下のステンレスモデルが多く販売されていたと思うのですが、最近ではゴールドモデルも日常的に着けられている方も多くなり500万円を超える時計がどんどん売れています。一部のブランドに限りますが、プレミアが付いた高額な値段なのに尚、高値が付く状況となっています。こちらは30〜40歳代の富裕層からの問い合わせが多くなっており、メンズジュエリーもシルバー商品からゴールドジュエリーに変化していると思います。地金価格の高騰にもかかわらず、毎月喜平を求めて来店してくる男性のお客様が増えています。
また最近では、パールネックレスを購入する男性のお客様が日に日に増え始め、今までに考えられないことが起こっています。私は、展示会が全て悪いとは思っていませんが、展示会だらけの悪循環をなくさない限り社員も会社も幸せになれないと強く思います。店頭販売に切り替えるにはまず「商品を仕入れる」というリスクを持たなければ始まらないのですが、何を仕入れしてよいかわからない方は、ぜひ弊社の御徒町本店に来店すれば、少なくとも少しのヒントを得ら
れるのではないかと思います。
私が目指すホールセールの事業は、メーカーにはできないことを可能にするホールセール事業を目指しており、来年2022年のIJTに向け日々考え、動いています。
■第1回 〜御徒町編〜 「御徒町から見て」 ■2021年6月1日 火曜日 11時25分31秒

以前、この時計美術宝飾新聞にコラム(「石部イズム」)を掲載してから早15年の歳月が過ぎ、私もジュエリー業界入りして30年を迎えました。
スタートは徳島の畑の真ん中から、今では全国46店舗を構える会社へと変化していきました。
現在は、ホームグラウンドを徳島から東京に変えて約10年が経ち、御徒町に本社 を移して4年目を迎えました。この20年はゼクシィに始まり、ブライダル業界が繁栄させてきたブームにも上手く乗れたように思います。
ブライダルジュエリーの商圏は、東京エリアの中では何といっても銀座、続いて表参道、新宿と主要なエリアで競合他社が多い中、御徒町はというと駅前の老舗店が中心となり平日はカップルが少ないのに比べて、土日にはどのお店も満員状態です。
たまたま物件も見つかり、出店ができる運びとなった御徒町という町は、いわゆる“穴”だということがわかりました。そして連日、御徒町に通う事で、それまでの時折訪れた際に感じていた町の印象とは、かなり変わっていることに気づきました。
それは、卸やメーカーの商売の形が段々となくなりつつあることです。小売店が仕入れをしなくなったことや、小売店の催事応援でも採算が取れないことも要因の一つですが、一番大きな要因は国際宝飾展(IJT)等の展示会にユーザーを動員して、小売りをしていることは言うまでもなく、出展している卸・メーカーも背に腹は代えられない状況で小売販売をしているからでしょう。
また、近年ではアジアのインフルエンサーによるライブ販売が、御徒町でも頻繫に開催されているのを目にします。小売店で重ね売りをしてきたローンが通らないお客様より、新規のお客様ばかりのライブ販売の方に魅力を感じるのは言うまでもないことです。そのため平日はライブ販売、土日はブライダルジュエリーと町は変わってきています。
さらに、卸・メーカー業は小売店にわからないようにファミリーセールなどを行っていますので、今までの仕組みは壊れたも同然です。IJT等の展示会でユーザーがもらう名刺は御徒町5丁目界隈の会社の名刺と甲府の会社の名刺がほとんどだからです。
そんな中、ジュエリーの価格の不透明な部分に気づいた富裕層が、御徒町にジュエリーを買い求めに来ます。 私も2年前にたまたま御徒町駅前の新築ビルが出来るとわかり、富裕層ビジネスの商売を展開することになりました。
そこでびっくりしたのが2カラット、3 カラット、中には10カラットまでも探しにくるユーザーがこんなにもたくさんいるということです。この御徒町という 町は、やはりIJT等の展示会の恩恵を大いに受けていることに気づきました。
ネットやSNSによって情報がいち早く伝わるこの時代に、原価に7倍、8倍と値付けをするような既存のユーザー展示会が果たして残るのか?という疑問だけが残ります。百貨店のジュエリービジネスもあまり変わらないよに感じます。
小売店が仕入れをしなくなり、ユー ザーに重ね売りをして年に何回も展示会を繰り返している会社の先は見えないでしょう。
このコロナ禍で特に展示会は逆風の中、招待するお客様の年齢層も低くはありません。ジュエリー協会もジュエリーコーディネーターの資格の取得を推進していますが、実施されている展示会とでは、ちぐはぐな感じしか伝わってきません。
IJT等で展示されている商品も企画商品をたくさん作っているのはわかりますが、高級品を作っているメーカーが今は非常に少なくなっています。 時計業界も一部のブランドだけが業績を上げ、ほとんどのブランドでは売上が減少しているように感じます。 そこから2点の考えが浮かび ました。
1点目、ジュエリーは中途半端な物ではなく高級品を揃えるお店が勝ち組となる雰囲気ではないか。2点目はメンズジュエリーがあまりにも少ないこと。この2点が今のマーケットにはみつかりません。この2点を中心に商品作りをしていかなければならないと思い、新たな分野の開発に踏み込みました。
以前のブライダルジュエリーブームのように次にくるのは何か?という答えに、この2つは外せないでしょう。(絵・T・B・T代表取締役社長 石部高史)
https://bijoupiko.co.jp/


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