小売り市場の景況感

2016/05/16
景況感アンテナ 4月

御徒町を歩いてみると

御徒町を歩いてみると、客足が無く外目にも閑散としている店がいくつも目につく。たぶん中に入って世間話でもしてみれば「いや景気が悪いね」と返事が返ってくるだろう。が、そういう一面よりも店自体がいつも同じ立ち位置にいて、なにも変わっていない印象がこちらに伝わってきてしまう。時代の空気と確実にズレていることが、ちょっとでも覗いてみたい気分させないのだ。
4月はただただ悪くこりゃまいったねという感じで、とりわけ時計の修理が減ったのが痛かった。が修理の元受も同じだというから、消費者の節約志向が進んだのかもしれない。
いつものことだが、4月の商売はむずかしい。(N)
2016/05/16
景況感アンテナ 3月

寝首を掻く奴の器など知れたもの

目に余るほどの非道があって人心も離れされどその独裁的横暴ゆえに従属せざるを得ない状況なら理もあろうが、他者の追随を許さない業績を上げ続けている経営者を策を巡らせてその地位から追い出すがごとき連中にロクなことなどできるわけがない。光秀は末代までも汚名を背負ったままである。
「集団指導体制」など美名の実際は凡人たちの没落踊りに違いない。セブン&アイの内紛は、記者会見の事実どおりなら、反吐が出そうな話である。
2月決算なので昨年一年を見返してみるとジュエリーの落ち込みが大きい。時計関係は前年並みで推移。景気全般のせいか、商圏の競争関係か、判然としないがどちらにしてもこれからもジュエリーは厳しそうである。今年3月もぱっとしない。    (N)
2016/05/16
景況感アンテナ 2月

「亀さそふ姫よりもなほこの我は……….

「亀さそふ姫よりもなほこの我は明日の手形をいかにとやせん」と下品な戯れ歌を作ってみたが、まったくもっていつまでたっても資金繰りが楽にならない。そういえばあの浅野内匠頭は4月21日刃傷沙汰で即日切腹お陀仏であつた。そんな風にならないように前向きに、ずずっと前向きに考えましょう。まさに過去の成功体験を棄てて消費者からみてマンネリにならないように頭に汗をかかなくては事態は打開できない。
2月は各部門全体に昨年並みの売り上げを確保。宝飾品は数量減を単価アツプで補った形で危なっかしいのだが、ぜいたくはいっていられない。潜在需要の掘り起こしも大事だが、まずは時計修理やバンド交換など顕在需要の取り込みが第一優先である。(N)
2016/03/08
景況感アンテナ 1月

くすぶりのジュエリー業界

日本橋高島屋が時計館をオ−プンさせて評判が上々であるとか、グランドセイコーの売れ行きが順調であるとか 時計業界はそれなりに頑張っている印象だがジュエリー業界には明るい話題性がな~んにもない。1月のIJTで高額品が盗難にあったという話では消費意欲を刺激するはずもない。まさにくすぶっているのである。業界全体を消費者に売り込むことをまさに全体のことに関わっている人が考えてもらわねば困る。思い切ったことをしないとなかなか低迷打破はできないだろう。それにはまず破天荒な人材の活用ではないか。
一月は前半がまずまずで後半は苦戦。もっと落ち込むかと思っていた宝飾品は前年割れとはいえそこそこであつた。DMセールの反応のおかげであるが、そうちょくちょくできないのが悩みである。セールのない期間の店舗運営をどうするか あれこれと模索している。(N)
2016/01/15
景況感アンテナ2015/12月

株式相場が見抜くもの

2016年の初めからチャイナショツクによる株価の暴落が続いている。中国の経済自体が思わしくない反映だと解説されている。けれども爆買いに潤っているはずの大手百貨店の株価は昨年の秋ごろからすでに右肩下がりである。株式相場はメディアに踊らされることなく見事に中国の変調を見抜いていたというわけだ。経済を理解するなら教科書を読むより株をやった方がはるかに早く正確であるに違いない。
12月はすでに普通の月になってしまった感がある。宝飾品もウォッチも低調でかろうじて修理関係がかろうじて昨年並みというところであるが、客数の減少は止まらない。情けない話である。本来ならその昨年の教訓を生かさなければならないところ、歳末なら何とかなるという楽観があったということで反省しなければならない。(N)
2016/01/15
景況感アンテナ11月

高等数式を解くがごとく

年々商売がむずかしくなっている。売上減で表される厳しさではなく、むずかしくなっているのである。好立地に店を構えて、品揃えさえしっかりしておけば商売が成りたつというわけにはいかなくなっている。時代が求めている小売りの解は簡単な一次方程式では解けず、二次、三次方程式どころか、微分積分の高等数学の次元なのだろう。日々の頭の体操が経営者に要求されているということである。
11月は売上は前年を上回ったが、実需の部分がおおきくおちこんだ。電池交換、時計バンドの数量ベースがここ数年の最低限になってしまった。当然客数も下がる。先行きへの不安が増した11月であった。12月を注視していきたい。         (N)
2016/01/15
景況感アンテナ10月

最近の小売前線の話題といえば

イトーヨーカドーの身売り話だろうね。切羽詰まった話ではないだろうけども、サードポイントとかいうファンドが、7&Iに切り離しを迫ったのは事実で、あれだけの優良企業も落ちていくんですね。半期で90億円の営業赤字を出したわけだから、これからは一年一年が瀬戸際になっていくでしょうね。
とまあ、人様を論ずる以前にわが身もきわどいのだけども、そして10月は芳しくなかったのだが、売り場の改革を進めていけば何とかなるかもしれないという感触だけは最近得ることが出来ている。またするりと現実に裏切られるかもしれないが、ともかくも世の中の変化に読みを入れていくしかない。(N)
2015/10/14
景況感アンテナ 9月

TTP爆弾がもたらす死者の山

TTPというのはむずかしい話ではない。太平洋に面している国々の関税をゼロにして一つの巨大な国内市場を作ろうとするものである。モノやサービスの流れがスムーズになり、企業の競争が経済を活性化し、経済全体が成長するというごくありふれた話である。
その結果何がもたらされるかは我々の目の前の小売業の現実が示している。規制が緩和されて商店街も零細な商店も全滅したのである。その規模が大きくなるだけである。お上の話は成長の果実の予想であるが、死者は確実にふえる。
天候不順であったが9月は全般にまずまずであつた。珍しいことに。ジュエリーの単価が上昇したことも一因だが、時計も時計バンドも目標に到達した。楽観は全くできないが。7月からピアスの売り場を少しいじったが、成果がでている。注視していきたい。    (N)
2015/09/24
景況感アンテナ8月
山口組分裂の先にあるもの

暴力団山口組が分裂した。力づくの世界だから雌雄は決せられるだろうが仮に勝ったとしてもそこからどうするかの展望が最も肝心である。変化し続けるこれからの時代に合わせたヤクザの組織形態に脱皮しつづけていけるかどうか、組長以下幹部の構想力と実行力が問われている。本流とか老舗とかいう意識にとらわれて一昔前のヤクザを目指すようだと先行きはしんどいのではないか。本当の敵は時代の容赦ない変化だということだ。そのあたりは堅気の世界の企業と同列である。
8月はジュエリーがさえなかったが、ウォッチ、バンド、修理で凌いだというところ。ただ全体に客単価が低いので、売上は伸びなかった。客足がそこそこだったことで良しとするしかない。
ジュエリーは、時計関係とはそもそも需要の構造が違う。それを困難と見るか可能性とみるか                         (N)
2015/09/01
景況感アンテナ 7月

夏の商戦の難しさは、始まりと終わりがはっきりしないところにある。
歳末商戦になると11月後半当たりからクリスマスまでと一応区切れる。そこで夏は仕掛けのタイミングが肝心だが6月の前半から始めて、7月は売上をみるかぎり低調ながら前半までは手ごたえがあつた。
梅雨の雨模様の日々でも売れるときは売れるが、梅雨明けで天気が回復しても、もう夏商戦はお仕舞いである。 7月後半は時計もジュエリーもさっぱりである。
夏物に絞って商品を展開すると、たとえばジュエリーなどは低単価のアクセサリーの類のものになる。それをいかにもジュエリーのごとく売れないと、いやそう見せる工夫をしないと売り上げを確保できない。ユーザーのサイフの口を緩めるのは、たとえ5千円のものでも大変なのが今の時世である。(N)

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