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スタートから約10年が経過したジュエリーコーディネーター資格(JJA−JC)。
昨年には待望の1級資格が設けられ、初の1級資格者も誕生した。
1級検定試験には108名がチャレンジし、合格者は3名という“狭き門”となった。
今回はその初の1級資格者3名にお集まりいただき、JC資格に対する考えや、現在のジュエリー業界への思い、またご自身たちの今後の目標などを語り合ってもらった。

 
 




上村逍さん
早稲田大学文学部卒。(株)ミキモトで主に人事教育研修を担当。宝飾専門店店長を経た後、現在はフリーとして販売員の指導育成、トレーニングプログラム開発のアドバイザーなどを行っている。日本宝飾クラフト学院ビジネスコース講師。


山岸昇司さん
神奈川県生まれ。立教大学経済学部経営学科卒。1972年に(株)ワコー宝飾入社、1981年代表取締役に。FGA取得。パールインストラクター、日本カスタム・ジュエラー協会会員。日本宝石学研究会会員。


遠藤いづみさん
東京生まれ。都立桜水商業高校卒。服部セイコー入社。その後ウノアエレ・ジャパン専属ジュエリーコーディネーターを経て、(株)ムーンバットに入社。宝飾事業部において海外商品仕入れ、輸入商品の販売に従事。全国の取引先販売員指導や応援業務を行っている。


お客さまから「ありがとう」と言ってもらえるような販売員に

 ―今回初めて実施されたJC1級検定は合格率2・8%という“狭き門”だったわけですが、受験されてみてのご感想をそれぞれの方からお聞きしたいのですが。
 山岸「そうですね、とにかく“書く”ということから最近は遠ざかっているので、受験前にはボールペン2本潰しましたし、8月からはシャープペンで書く練習をしました。今回残念ながら落ちた方には“書く”ことが原因になった人が多かったと思いますね。知識レベルはみなさん高かったのではないでしょうか」

 ―今はパソコンがほとんどですからね。実技の方はいかがでしたか。
 山岸「見積もりの問題は、各社によって違うので戸惑いが少しありました。色石の判定は光線の関係などの問題もありますよね。午後は曇ってきてしまいましたし」

 ―予想していた1級のレベル以上の内容でしたか?
 山岸「ダイヤモンドのグレーディングであそこまで要求されるとは思わなかったですね。JCにグレーダーのレベルが要求されるのだろうかということは感じました」

 ―上村さんはいかかですか。
 上村「それはもう大変でした(笑)。たとえば2級のテキストなどでも物理的な言葉とか出てきますよね。記憶するのも闇雲に覚えるというのがもうできない年齢でして(笑)、理解しないと覚えられないんですね。それが5年前で、今回もう1度読み直したのですが、新しいテキストとの変更点を書き写していく作業は面白かったです。なんとなく業界の流れが見えるようなところもありますし。こういう風に考えが変わっているんだとか、システムが変わったんだとか、ですね。わからないところを整理しなおせたということはありました。あとはやっぱりシャープペンですね(笑)。どのシャープペンが書きやすいかとか、やりましたね。軸が太いほうが疲れないですね」
 山岸「私は普通のサイズのものがよかったですね。持ちやすく疲れないものを探しました。それと濃く見える芯とかも」

 ―こだわり派ですね(笑)。上村さん、実技の方はどうでしたか。
 上村「ロールプレイングに関していうと、その場でいきなり商品をみて確認する時間がないことと、状況設定がわからなかったこと。朝なのか昼なのか夜なのか、展示会なのか店頭なのかで挨拶の仕方も違うと思うので、その設定がもう少しあってもいいのかなと思いました」
 山岸「ただ実際の現場は行き当たりばったりじゃないですか。それをいかに乗り越えるか、その臨機応変もみるということもあったんではないでしょうかね」
 上村「そうですね。でも時間帯とか場所ぐらいの設定はあってもいいかなと思います。そういうところで戸惑って今回実力を発揮できなかった方もたくさんいらしたと思います」

 ―遠藤さんは。
 「私は勉強があまり好きじゃないものですから(笑)、はじめテキストを見たときあんまり難しいので閉じちゃったくらいです。これを覚えなきゃいけないのかと思ったら正直恐怖でした。でも1回読んだだけでは何もわからなかったのが、2回、3回と読んでいくうちにだんだん楽しくなってきたんですね。こんなことを知らなかったんだ、こういう風に出来上がっていくんだとか、そういう興味が出てきて面白くなってきたんですね。ただテキストを読むというのは自分の業務にとってもいいことでした。試験前は出張が多くて時間が取れなくて焦りましたね。でもとにかく自分がやろうと決めたことなんだからと、朝5時に起きてお化粧前に2時間ぐらい勉強して、そして気持ちをリセットして仕事へ向かいました。仕事の間は勉強しなくていいと思うと気楽でしたね(笑)」

 ―その頃を振り返るとどうですか。
 遠藤「その場その場は必死で大変でしたけど、振り返ると楽しい時間だったかなという気がします。近年こんなにハラハラドキドキしたことはなかったです」

 ―実技の面で大変だったことはありますか。
 遠藤「私はデザインものばかり扱ってきたので、ルースを扱う機会がないんですよ。ですからグレーディングと言われたときは困りましたけどね。あらためて自分の足りない部分がわかったということはありました。それからは日々じっと石をみるようになりましたね。みんなは急にどうしたんだろうって感じですけど(笑)」