www.e-tkb.com(時計美術宝飾新聞社)は、業界のより良い商品開発と販売に資 することを目的に、多様化する消費者意識・行動をWEBアンケートで随時調査して いる。昨秋の調査では、「初めて腕時計をした年齢」「時計をプレゼントしたことがあ るか」「オンとオフに時計を変えるか」「待ち合わせ」、あわせて「電波時計」について聞 いた。 回答は10歳から60歳超まで1564人(男性578人、女性956人、不明30人)だった。
■初めて腕時計をしたのは何歳ですか
10代が圧倒的で8割近く
1歳から、60代・70代も

 10代が8割近くと圧倒的なのは素直に頷ける数字だ。しかし、下は1歳ですでに時計をつけていたから、上はなんと69歳、72歳で初めて時計をしたという人まであったのは「時計を持つのに早いも遅いもない?」といった回答になった(グラフ参照)。

 1歳、3歳、4歳などの幼児から時計をつけていたのは、おそらく本人の記憶ではないだろうから、親や周りの年長者に聞いたものだろう。そうした人たちが、自分が時計好きで幼児に与えたのか、あるいは玩具の類としてもたせたものか。時計業界にとっては“ウエルカム”ではある。
 一方、かなりの高齢になって初めて時計をしたという回答者は、時計を腕につけることが嫌いだったのか、あるいは何らかの事情があってそれまで時計をもたなかったが、これまた何らかの事情でつけることになったのか。このアンケートではそこまでははかり知れない。

   
■腕時計をプレゼントしたことがありますか

「ある」との回答5割超は高い、低い、それとも順当?
「ある」55.4%、「ない」44.6%。

 かつてといっていいのか、時計は人生節目の贈り物として大きなポジションを持っていた。時計の持つひとつの役割を担うものが他にもあるという現状、プレゼントとなりうる品々やパーソナルギフト機会の昨今の多様化などで、時計のポジションが変わってきているとは言えよう。しかし半数を超える人が時計をプレゼントとして活用していることは、訴求次第でまだまだ時計を活かす道はあるのではないか。

■待ち合わせ、待つ方ですか、待たせる方ですか
礼儀?正常な感覚? 「待つ」が8割に
「待つ」82.0%、「待たせる」18・0%。

 「5分〜10分前には会場・約束の場所に着いているように」と教えられた記憶がある。待たせることが褒められることでないことは言を俟たない。でも双方が10分早めに来るなら、約束の時間を10分早めればいいではないかと、少々ひねくれもする。私的か仕事かでも、待ち合わせの感覚は異なってくる。8割・2割の結果は、昨今順当な回答か。ただし、遅れることで取り返しのつかないことになる場合があることは忘れたくない。

■オンとオフでは時計を変えますか
「変える」ことで生活に変化
携帯電話との棲み分けも
「変える」55・7%、「変えない」44. 3%。

 積極的な「時計を使い分けることによって気分を変える」から、上手く活用し て「時計を変えると気分も変わる」人まで、「時計を変える」ことによる生活変化を求める回答は多い。「実用とファッションを考える」「おしゃれな時計でデートをしたい」「時計はファッションの一部。TPOで変えるべきだ」など、時計は健在だ。
オン・オフに直接関係はないが、「時間の確認は携帯電話でするが、おしゃれな時計をもう一度つけたい」「携帯があるから時計はしないという人の気持ちが分からない」「携帯で時刻は分かるが、腕時計をはめていないと外出時に落ち着かない」という回答者もいる。
さらに時計に関して、「社会人に必要なもの、腕時計をすると仕事モードに入る」「大人のポリシーみたいなもので時計をつける」「時計をしていると知的で女らしく見える」、そして「いい時計をつけているとワンランク上の自分になれる」「時計は人格を表す」と言い切る回答者もあり、時計の果たす役割は様々な意味合いで多彩だ。

 
■機械式時計とクオーツ時計 どちらがお好みですか
双方それなりの良さを 自分なりに使い分ける
「機械式時計」35.4%、「クオーツ時計」64.6%。

 クオーツ時計の便利さ、手間いらずは強い利点となっているが、デザインの幅をさらに求める要望は多い。機械式時計については、修理について「一生使いたいと思っていたのに、現在ではもう修理はできないと断られた」と部品の在庫や、修理 技術者の不足を危惧する声があった。

   

浸透度はかなり高いが
所有者は半数どまりに

 機械式時計やクオーツ時計がどんなものかは、ほとんどの人が知っているだろう。電波時計も「知っている」92.3%、「知らない」7.7%と、浸透度はかなり高い。
 しかし、「持っている」48.2%、「持っていない」51.8%と所有者はわずかながらではあるが半数に届かない。マスメディアなどでの露出はかなりあるものの、訴求にさらに工夫を凝らし、購入に結び付けていきたいところだ。
 ちなみに、電波クロック所有者の本数はグラフの通りで、3分の1強が1本、9 本、10本と持っている人もいた。


時計美術宝飾新聞社調べ




| HOME |